awsの監視サービスを活用して運用しよう

awsは魅力的なサービスが多い本格的なクラウドサービスではあるものの、サーバー監視を行える環境を作らなければ運用することはできません。サーバー監視には高いスキルを持っているエンジニアが必要になりますが、外部の監視サービスを活用すれば社内の人材がいなくても運用可能なのでサービスの概要について確認しておきましょう。

サーバーレス化のためのawsの運用メリットと監視のポイント

監視を任せられる項目

サーバー監視サービスはawsの運用をする上で必要な項目の監視を一通り依頼することができますが、どんな項目を監視してもらうことができるのでしょうか。基本的には一項目ずつ細かく依頼することができるわけではなく、大まかにパッケージ化された項目を選んで依頼する仕組みになっているのが一般的です。

リソース監視、プロセス監視、ログ監視、インスタンス死活監視が主なもので、さらにバックアップなどにも対応している監視サービスが大半を占めています。これらはまとめてパッケージ化されている場合が多いですが、個々に交渉することでバックアップは自前で行うようにするなど、業務内容の調整をすることは可能です。

大枠はどの監視サービスでもほとんど違うことはありませんが、詳細については比較しておくのが賢明です。例えば、リソース監視ではメモリ、CPU、ディスクなどの利用率を監視するだけでなく、ディスクの読み込みや書き込みについては回数やデータ量なども監視して適切な対応をしていくことが求められます。

どのくらいの監視頻度になっているか、監視に対応している項目が何かがサービスごとに少しずつ異なるので注意しなければなりません。

また、プロセスやログの監視ではOSによって対応できるかどうかが異なったり、バックアップでは対応できる方法に違いがあったりするので注意が必要です。基本的にはヒアリングを受けて具体的なプランを提示してもらえる仕組みになっているので、細かな情報を予め知っていなくても監視サービスに申し込むことは可能です。

ただ、業者が提案していることが合理的なのかどうかを判断できるようにするための最低限の知識や要望は持っていないと過剰なサービスを依頼して高額な費用がかかってしまったり、必要な項目が含まれていない業者に依頼してしまって運用に問題が生じたりするリスクがあるので気をつけなければなりません。

監視の仕組みのパターン

awsのサーバー監視サービスの仕組みは大きく三つのパターンに分けられます。どのサービスでも指定した内容のサーバー監視をしてくれる点では同じですが、インスタンスがあったときにどのように対応するのかが異なるので注意しましょう。

通報、自動復旧、完全障害対応の三種類があるので、それぞれの特徴について概要を理解しておくのがサービスを依頼する上で欠かせません。障害発生時に通報する仕組みのサービスでは、サーバーの監視のみを業者に任せることになります。

インスタンスがあった場合にはメールや電話などで指定した連絡先に通報してもらえる仕組みだからです。特にサービス業者が障害に対応することはなく、ひたすら障害があった事実やその内容について連絡をするだけなのが特徴です。

監視のためには24時間体制で人材を確保しなければならないのが会社にとって大きな負担になるけれど、障害対応は自社のオリジナルのやり方をしていきたいという場合に適しているサービスでしょう。「関連リンク:aws運用代行:CloudCREW

障害が発生したときに自動復旧をするサービスでは、サーバー監視を業者に依頼するだけでなく、可能な範囲で自動復旧を速やかに行えるのが特徴です。可能な範囲でという条件があるのは障害対応の自動化をするためのプログラムを組まなければならないからであり、予期できるインスタンスに対しては適切な対応を速やかに行えるものの、予期せぬ障害については対応不可能となる場合が多くなっています。

自動復旧はシステム上で動いているので急なサーバーダウンがあった場合などにも対応できません。

24時間、無人でシステムの自動復旧を行えるのは魅力的な点ですが、高いレベルの技術がある業者のサービスでないとイメージしていたほどには自動復旧が機能しない場合もあるということは念頭に置いておきましょう。その点で十分な比較検討が必要になる仕組みのサービスだと言うことができます。

障害完全対応の監視サービスではインスタンスに対して有人で常に適切な対応を取れる体制を整えてくれます。手順書の作成が必要になる場合がありますが、基本的にはサービス業者側で準備をして現場に合わせた形に改定するという形で進められるのでスムーズに準備ができるでしょう。

有人監視なのでコストは高くなるものの、あらゆるタイプの障害に対して速やかに対応してもらえるのが魅力です。社内の人材を全く使用することなくawsの監視をしっかりと行える方法なので検討する価値があります。

運用のコンサルティングも受けられる

サーバー監視サービスを提供している業者では運用全般についてのサービスも提供していることがあるので併せて申し込んでみるのも良いでしょう。代表的なのが運用のコンサルティングで、監視の際に確保したデータに基づいてより良い運用の仕方を提案してもらえます。

必要に応じて実装まで任せることもできるサービスです。

他のサーバーも合わせたサービスもある

awsだけでなく他のサーバーも運用している現場ではサーバー監視をまとめて行ってもらうことも可能です。監視を依頼するサーバー数や容量が大きいほどコストは高くなりますが、一元化できるので管理が容易になります。

コンサルティングも依頼すればそれぞれのサーバーの運用方法などについてもプロの視点からの提案をもらえるでしょう。より良い形でサーバーを活用できるようにしたいときにも適している方法です。

現場教育のサービスも依頼可能

社内エンジニアの技術力が不足していてawsの監視や障害対応が難しいという場合もありますが、監視サービス業者の中には現場教育のサービスを提供しているところもあります。基本的なノウハウを教わったり、テンプレートを提供してくれたりするので、長期的な視野で社内で監視できるようにしていきたいと考えている場合には申し込んでみるのも得策です。

教育についてはコンサルティングとセットになっている場合も多いことから、コンサルティングメインの業者に相談してみると良いでしょう。